・保湿化粧品に使われる成分について学べる。 ・代表的な美白有効成分についてわかる。 ・今注目の成分プラセンタとは何かがわかる。 |
うるおいを保ち、透明感のある肌を実現するスキンケア。
特に、スキンケアにおいて大切であると考えられているのが、「保湿」です。
この記事では、スキンケアの基本からスキンケアで使用される保湿成分まで、わかりやすく解説していきます。
また、スキンケアについて知る上で、「保湿成分」だけではなく「美白有効成分」についての知識も欠かせません。
そこで記事の後半には、美白有効成分や今化粧品業界で注目を集めている「プラセンタ」についても解説してきいます。重要な部分だけわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
スキンケアの目的はもともと備わっている肌のバリア機能を、最大限に活かし肌の健康を保つことです。
私たちの肌は、油分と水分が重なった角質層と汗や皮脂の持つ油分によって、外部刺激から肌を守るだけでなく、水分の蒸発を抑えています。
これが本来備わっている「肌のバリア機能」です。
これらのバリア機能が崩れると、細菌や紫外線といった外部刺激に対抗する力が弱くなることで、炎症やシミの原因となってしまいます。また、それだけではなく皮膚に水分を保つ機能が弱くなることで、うるおいやハリが失われてしまうのです。
スキンケアでは保湿が一番大切とよく言われていますが、大きく分けると「洗う・補う・守る」の3つのステップに分かれていて、それぞれのステップで使用されるスキンケア用品が異なります。
まずは、それぞれのステップでどのようなケアを行うのか、どのような成分が使用されるのかを解説いたします。
意外と忘れてしまいがちですが、汚れやメイクを落とすことも大切なスキンケアの一部です。
メイクなどが肌に残っていると外部刺激としてダメージを与えてしまうため、肌に気を使いながらもしっかりと落とすことがポイントとなってきます。
この段階で活躍するスキンケア用品は、クレンジングやリムーバー洗顔剤といったもので、
一般的にクレンジングやリムーバーなどのメイク落としは、オイルタイプやミルクタイプ、クリームタイプなど様々な形状が存在しています。
それぞれ構成成分が異なるため肌への刺激の強さや洗浄力も異なっていています。
油分や界面活性剤の含有量が多いものの方が洗浄力は強くその分肌への負担が強いとされているため、メイクの重さや肌の性質に合わせてメイク落としのタイプを選ぶことが重要です。
スキンケアにおいて最も重要視されているのが「保湿」です。
肌を保湿することで、水分を保ってうるおいをキープするだけではなく、肌に備わっている「バリア機能」を維持し、紫外線や摩擦といった外部刺激から肌を守ります。
化粧水で肌に水分を補い、乳液やクリームで水分が蒸発しないように蓋をします。
「水分を補うだけならば極論水でいいのでは?」
と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが
通常の水だと肌に染み込ませてもすぐに蒸発してしまうため、逆に肌の乾燥に繋がってしまいます。一方で、化粧水には水分を押さえ込む成分や、肌への浸透性を高める成分が配合されているため、より効率的に肌のバリア機能を発揮しやすい環境を保つことができるのです。
化粧品を使用してスキンケアをすることも大切ですが、食生活や生活習慣に気をつけることで内側から肌に栄養を与えることもスキンケアの一部です。
タンパク質やビタミンといった肌の元となる栄養素はもちろんのこと、アルブチンやビタミンC誘導体といった美白有効成分やポリフェノールなどの抗酸化成分をスキンケアに取り入るだけでなく、食事でも摂取することで健康な肌細胞を育てることができます。
ここまで、スキンケアの基本について「洗う・補う・守る」のステップごとにお伝えしてきました。
続いてはその中で「補う」の部分で活躍する、保湿化粧品の代表成分「コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミド」について簡単に解説いたします。
美容業界において代表的な成分であるコラーゲンは、皮膚の真皮層の約70%を占めており、肌の土台を支えることによって、肌に弾力やハリを与えています。
とは言え、肌を構成しているコラーゲンは真皮層に存在していて、保湿化粧品は真皮層まで浸透することはないため、化粧品で直接補うことはできません。
実は、肌内部にあるコラーゲンと化粧水に配合されているコラーゲンは役割が異なります。
皮膚を構成するコラーゲンは肌の土台として働く一方で、化粧水に配合されているコラーゲンは保水力が高いため、化粧水として肌の角質層にとどまり水分をキープすることでうるおいをもたらしているのです。
ヒアルロン酸の特徴は圧倒的な保水力の高さです。
1グラムあたり6リットルの水分を保持できるとされていて、保湿成分として肌のうるおいを保つのに役立っています。
保湿化粧水に配合されているヒアルロン酸は、大きく分けて以下の3種類があります。
・ヒアルロン酸Na
・加水分解ヒアルロン酸
・アセチルヒアルロン酸
それぞれ手触りや作用する場所が若干異なり、
ヒアルロン酸Naは高分子でとろみがあり肌表面に作用して外側からうるおいを保ちます。
加水分解ヒアルロン酸はさらりとした肌触りで、分子も小さいため肌表面と角質層の両方に作用します。
アセチルヒアルロン酸はスーパーヒアルロン酸とも呼ばれており、ヒアルロン酸Naより保湿力が高いだけではなく、分子が小さいため角質層に浸透し、内側からうるおいを保ちます。
細胞間脂質の50%を占めるセラミドは、角質層に水分を直接繋ぎ止めることで肌を健やかに保つのに役立っています。
そのため、セラミドが不足してくると角質層が水分を抱える力が弱まってしまい、乾燥肌や敏感肌の原因にもなるのです。
セラミドが減少する原因は様々ですが、基本的には年齢と共に減少しており、50代になるとセラミドの量は20代の約半分まで減少するとされています。
そこで、セラミド配合の保湿化粧水によって、肌に不足しているセラミドを、直接補うことによって角質層に本来のうるおいを取り戻し、肌のバリア機能を維持する必要があるのです。
ここまで、保湿成分について解説してきましたが、続いてはスキンケアで「守る」の部分で活躍する美白有効成分について簡単に解説いたします。
美白有効成分とは、「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」効果が期待できると厚生労働省が承認した成分で、現在20種類ほどの成分が認可されています。
どのように作用するかはそれぞれの成分によって異なりますが、大きく分けて
・メラニンの生成そのものを妨げるもの
・メラニンを還元し、シミを薄くするもの
・ターンオーバーを整えメラニンの排出を促すもの
の3種類があります。
シミやそばかすの予防目的として使用したければ、メラニンを還元するタイプのものが適切であったり、加齢や不規則な生活の積み重ねによるメラニンの蓄積が原因であれば、肌のターンオーバーを整えるタイプのものが適切であったりと、それぞれ使用される状況が異なるため、自身の原因にあった美白有効成分を見極めることが大切であるとされています。
主な美白有効成分としては以下のものが挙げられます。
アルブチン、ビタミンC誘導体、カモミラET、ハイドロキノン、トラネキサム酸、プラセンタエキス、コウジ酸、リノール酸S、ニコチン酸アミド、4MSK、マグノリグナン、エナジーシグナルAMP
20種類以上ある美白有効成分のなかで、特に近年注目を集めている成分がプラセンタです。
プラセンタとは「胎盤」のことで、漢方の世界では昔から注目されてきましたが、多種の効果をもたらすとして近年美容の分野でも注目され始めています。
実際に医療機関では治療として、プラセンタ療法が導入されているところもあり、肝疾患や更年期障害が保険適用になっています。
また、近年その美肌効果にも注目が集まっており、豚などの哺乳動物の胎盤から抽出したエキスをプラセンタエキスとしてサプリメントや健康食品、化粧品など幅広く利用されています。
美白有効成分であるプラセンタですが、それ以外にも肌にとって多くの嬉しい効果をもたらしてくるため、「美肌作用」を持った美薬として広く知られています。
プラセンタは健康な肌を維持する上で大切な以下の3つの作用をもつとされています。
・血行促進作用
・抗酸化作用
・線維芽細胞増殖作用
血行促進作用や抗酸化作用によって、老廃物の排泄促進やメラニンの発生を抑えるだけではなく、線維芽細胞増殖作用によって「コラーゲン」や「エラスチン」と言った肌のうるおいを保つ美肌成分の産生を手助けする働きもあります。
かつては病院で注射するのが一般的で、ドリンクタイプのものでも独特の臭みがあるものが多かったですが、最近では飲みやすく工夫されたものも多いため、今後さらにその人気が広がっていくのではないでしょうか。
今回はスキンケアで使用される主成分について、重要な部分をかいつまんで説明いたしました。
オリジナルコスメの開発を考えていて、詳しい成分や最新の化粧品トレンドについてさらに知りたい方、プラセンタなどの近年注目を集めている成分に興味がある方は、ぜひ一度化粧品のプロであるOEMメーカーに相談してみてはいかがでしょうか。
スキンケア・ヘアケアの化粧品OEM会社をお探しのあなたに、絶対に読んでおくべき4ポイントを記事にしました。新商品開発や既存商品リニューアルを検討中の方はぜひ読んでください。